門別の短距離王を決める一戦、第21回道営スプリント〔H1〕(ソウルラッシュ賞)が11月4日(水)20:30、門別競馬場12Rで行われます。ダート1200m、3歳以上オープン・別定、出走は道営所属馬に限られる「道内最速決定戦」です。今年は1着賞金が1,500万円に増額され、15頭が集まりました。全頭の短評に、厩舎コメントと最終追い切りの評価を添えて診断します。
- 過去5年のデータが示す「絶対条件」
- 全頭診断
- 1番 ファインキック(牡3・小川悠汰・米川昇)
- 2番 ボイラーハウス(牡8・服部茂史・田中淳司)
- 3番 スティールペガサス(牡9・桑村真明・角川秀樹)
- 4番 ヒマラヤベロス(牡4・黒澤愛斗・齊藤正弘)
- 5番 サンヨウテイオウ(牡4・藤田凌駕・山田和久)
- 6番 リプレゼント(牡6・阿部龍・五十嵐冬樹)
- 7番 ケイアイドリー(牡9・小野楓馬・小野望)
- 8番 ラッキーホープ(牡7・渡邊竜也・小国博行)
- 9番 トモノシルバー(牝5・松井伸也・黒川智貴)
- 10番 ストリーム(牡5・岩橋勇二・田中淳司)
- 11番 ポリッキー(牡3・金山昇馬・角川秀樹)
- 12番 デステージョ(牡6・石川倭・小国博行)
- 13番 ヤマニンパッセ(牝4・宮内勇樹・川島洋人)
- 14番 ドウドウキリシマ(牡10・山本咲希到・川島雅人)
- 15番 ラグナキリア(牡8・亀井洋司・佐々木国明)
- まとめ
過去5年のデータが示す「絶対条件」
| 年 | 勝ち馬 | 人気 | 4角位置 | 2着 | 3着 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021 | アザワク | 2番人気 | 1番手 | スティールペガサス | スマートアヴァロン |
| 2022 | スティールペガサス | 1番人気 | 2番手 | アザワク | スマートアヴァロン |
| 2023 | スティールペガサス | 1番人気 | 2番手 | ドウドウキリシマ | スマートダンディー |
| 2024 | スペシャルエックス | 1番人気 | 2番手 | クーファアチャラ | スティールペガサス |
| 2025 | スペシャルエックス | 2番人気 | 1番手 | ミラクルヴォイス | キャンディドライヴ |
傾向ははっきりしています。勝ち馬5頭はすべて4コーナー2番手以内で、差し・追い込みで勝った馬は1頭もいません。人気も1番人気3勝・2番人気2勝と堅く、勝ち馬は角川厩舎(2021〜23年)と田中淳厩舎(2024〜25年)の2厩舎が5年連続で分け合っています。2・3着には6〜7番人気の食い込みが4頭あり、「頭は堅いが相手は荒れる」のがこのレースの形です。今年も角川のスティールペガサス、田中淳のストリームとボイラーハウスがこのデータの線上にいます。
全頭診断
1番 ファインキック(牡3・小川悠汰・米川昇)
前走でいい頃の走りが戻ってきた3歳。ただ厩舎は「一線級が集まるここは経験を積む場」と控えめです。最終追い切りは坂路37.3秒で動きはスムーズ。まずは力試しの一戦で、今後につなげたいタイプです。
2番 ボイラーハウス(牡8・服部茂史・田中淳司)
勝ち切れないまでも、終いは堅実に伸びてくる地力馬。厩舎は「ここに照準を合わせてきた。コンディションは良く、チャンスは十分」と見ています。最終追い切り36.4秒で「上昇気配」。前有利のデータとは逆の脚質ですが、田中淳厩舎の2頭出しには注意が必要です。
3番 スティールペガサス(牡9・桑村真明・角川秀樹)
2022・23年とこのレースを連覇し、2021年2着・2024年3着と4年連続で3着以内に入った「道営スプリントの顔」。9歳になった今年、厩舎は見えない疲労への不安を少し口にしながらも「順調に駒を進めてきた」と話します。最終追い切り37.6秒は目立ちませんが、前で運べる脚質はデータの型そのもの。3勝目があるならこの馬です。
4番 ヒマラヤベロス(牡4・黒澤愛斗・齊藤正弘)
転入後の3戦でポテンシャルの高さを見せ、使うごとに調子も上向き。最終追い切り36.7秒で「好調持続」の評価です。厩舎は「トップレベル相手にはまだ経験不足かも」と慎重ですが、伸びしろは確実にある1頭です。
5番 サンヨウテイオウ(牡4・藤田凌駕・山田和久)
前走は少し重めが残った内容。今回は攻めの量を増やしており、「絞れてくればもう少し動ける」と厩舎。最終追い切りは37.2秒。体が絞れて当日の馬体重が減ってくるようなら、評価を上げたいタイプです。
6番 リプレゼント(牡6・阿部龍・五十嵐冬樹)
危なげない競馬での連勝でここに駒を進めてきました。厩舎は「ポテンシャルは相当高い。この中間は更に調子が上がってきた。楽しみしかない」と強気そのもの。最終追い切りは坂路34.9秒とメンバー最速級の時計で、短評も「上昇一途」。勢いと調教の裏付けなら、この馬が一番です。
7番 ケイアイドリー(牡9・小野楓馬・小野望)
前走は距離よりも「真剣に走らないメンタル面」が出たと厩舎は見ています。デキ自体に問題はなく、最終追い切り37.5秒で「前走以上の気配」。気合を入れて前に出せれば実績は上位で、走る気になったかどうかが全ての1頭です。
8番 ラッキーホープ(牡7・渡邊竜也・小国博行)
取消明けの一戦ですが、厩舎は「仕上げに不足はない。ベストの走りをすれば重賞でも臆するところはない」と話します。希望の形は「好位からスムーズに運ぶ」ことで、前有利のデータにも合う運び方ができれば。最終追い切りは11月3日に41.5秒と軽めで、取消明けなりの調整と見ます。
9番 トモノシルバー(牝5・松井伸也・黒川智貴)
牝馬で55kg。シーズン序盤に比べれば状態は上がってきましたが、厩舎は「完全に立ち直ったとまでは言えない」と率直です。1200m自体は問題ないだけに、重賞メンバーで現状どこまでやれるかの試金石。最終追い切り40.9秒は目立つものではありませんでした。
10番 ストリーム(牡5・岩橋勇二・田中淳司)
今シーズンのパフォーマンスが安定している田中淳厩舎の主軸。前走は「別格の勝ち馬」に後手からでも2着を死守しました。厩舎は「展開に注文はつかない。自分の走りができればここでもやれる」と信頼を置きます。最終追い切りは36.1秒で併せて動きも良好。勝ち馬が集中する厩舎、人気、近走の安定感と、過去データの型に最も合う1頭です。
11番 ポリッキー(牡3・金山昇馬・角川秀樹)
角川厩舎の3歳で、56kgの斤量も魅力。この2戦で地力の強化が見え、最終追い切りは「先着で脚色に余裕」と内容も上向きです。厩舎はステップアップの場と捉えていますが、勝ち馬の出る厩舎だけに軽くは扱えません。
12番 デステージョ(牡6・石川倭・小国博行)
順調さを欠いた時期を脱し、「本来の調子に戻った。前走以上の走りができる。力負けはしない」と厩舎は強気です。先週は本馬場で強めに追われて好時計を出し、最終追い切りも36.5秒で「先週好調教」の評価。復調が本物なら、勝ち負けに加わってくる1頭です。
13番 ヤマニンパッセ(牝4・宮内勇樹・川島洋人)
牝馬で55kg。厩舎は「来シーズンを見据えて一線級と戦っておく意義がある」と位置づけますが、デキは上々とのこと。最終追い切りは36.2秒、終いの1Fは11.8秒とメンバー最速の伸びを見せました。軽い斤量と末脚がハマれば、相手荒れの立役者になるかもしれません。
14番 ドウドウキリシマ(牡10・山本咲希到・川島雅人)
2023年のこのレースで2着に入った10歳の古豪。ローテーションを守って調整し、「ベストの走りができる仕上がり」と厩舎。多頭数の混戦で終いの脚を生かし切る競馬が希望の形です。最終追い切りは40.6秒と軽めでしたが、先週に強い稽古を消化済みです。
15番 ラグナキリア(牡8・亀井洋司・佐々木国明)
大外枠の8歳馬。厩舎は「重賞のメンバーでは格負けは否めない」と率直で、攻めは強化されているものの相手は強力です。まずは精一杯の走りで次につなげたい一戦でしょう。
まとめ
過去5年の型どおりなら、勝ち馬は「前で運べる人気馬」から出ます。その条件に最も近いのが、安定感のあるストリームと、連覇の実績を持つスティールペガサス。そこに、連勝の勢いと最速の最終追い切りで迫るリプレゼント、復調を宣言するデステージョが挑む構図です。2・3着には人気薄の食い込みが例年あるだけに、相手探しではボイラーハウスやヤマニンパッセのような「一芸のある馬」も目が離せません。門別の短距離王決定戦、20:30の発走をお楽しみに。
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