川崎記念は、南関東の古馬最強馬を決めるダートグレード競走の頂点、JpnIです。2024年からは開催時期が冬から春(4月上旬)に移り、レースの性格も少しずつ変わってきました。このページでは、過去10年(2013〜2022年)のデータを集計した傾向と、4月移行後(2023〜2026年)の変化をまとめておきます。開催が近づくたびに更新していく常設ページです。
レース概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 農林水産大臣賞典 川崎記念 |
| 格付け | JpnI(ダートグレード競走) |
| 競馬場・距離 | 川崎競馬場・ダート2100m(1999年から2100m) |
| 出走条件 | 4歳以上オープン・定量57kg(牝馬2kg減) |
| 1着賞金 | 1億円(2024年から。2023年は8,000万円) |
| 開催時期 | 4月上旬・ナイター(2024年から。それ以前は1月下旬〜2月初旬) |
| 創設 | 1951年(当時は「開設記念」) |
歴代勝ち馬(2013〜2026年)
| 年 | 勝ち馬 | 所属 | 人気 | 騎手 |
|---|---|---|---|---|
| 2013 | ハタノヴァンクール | JRA栗東 | 2 | 四位洋文 |
| 2014 | ホッコータルマエ | JRA栗東 | 1 | 幸英明 |
| 2015 | ホッコータルマエ | JRA栗東 | 1 | 幸英明 |
| 2016 | ホッコータルマエ | JRA栗東 | 1 | 幸英明 |
| 2017 | オールブラッシュ | JRA栗東 | 5 | C.ルメール |
| 2018 | ケイティブレイブ | JRA栗東 | 1 | 福永祐一 |
| 2019 | ミツバ | JRA栗東 | 3 | 和田竜二 |
| 2020 | チュウワウィザード | JRA栗東 | 1 | 川田将雅 |
| 2021 | カジノフォンテン | 船橋 | 4 | 張田昂 |
| 2022 | チュウワウィザード | JRA栗東 | 1 | 川田将雅 |
| 2023 | ウシュバテソーロ | JRA美浦 | 2 | 横山和生 |
| 2024 | ライトウォーリア | 川崎 | 7 | 吉原寛人 |
| 2025 | メイショウハリオ | JRA栗東 | 3 | 浜中俊 |
| 2026 | カゼノランナー | JRA栗東 | 3 | 西村淳也 |
14年中12年をJRA勢が制し、地方勢の優勝は2021年のカジノフォンテン(船橋)と2024年のライトウォーリア(川崎)だけ。ホッコータルマエの3連覇(2014〜2016年)とチュウワウィザードの2勝が目立ちます。
過去10年データ(2013〜2022年)の傾向
ここからは、当ブログで集計した2013〜2022年の10年分のデータです。冬開催時代の傾向として読んでください(4月移行後の変化は次の章で触れます)。
人気別:1番人気が鉄板だった
| 人気 | 成績 | 複勝率 |
|---|---|---|
| 1番人気 | 6-4-0-0 | 100% |
| 2番人気 | 1-1-2-6 | 40% |
| 3番人気 | 1-2-6-1 | 90% |
| 4番人気 | 1-2-0-10 | 20% |
| 5〜6番人気 | 1-0-2-17 | 15% |
| 7番人気以下 | 0-2-0-53 | 3.6% |
1番人気は10年で6勝・2着4回、すべて連対という驚異的な数字でした。3番人気も複勝率90%。勝ち馬10頭はすべて4番人気以内で、穴馬の優勝はゼロ。大波乱が起きにくい、実力通りのレースでした。
脚質・位置取り:4コーナー4番手以内が絶対条件
| 脚質 | 成績 | 複勝率 |
|---|---|---|
| 逃げ | 3-0-2-10 | 33.3% |
| 先行 | 6-6-5-13 | 56.7% |
| 差し | 1-4-3-34 | 19% |
| 追込 | 0-0-0-28 | 0% |
勝ち馬10頭は全頭が4コーナーを4番手以内で通過。4コーナー1番手の馬は複勝率81.8%でした。川崎2100mはコーナーを6回回るコースで、後方から外を回す競馬では物理的に届きません。追込馬は10年で1頭も馬券に絡みませんでした。
所属別:栗東の独壇場、地方は船橋の1勝のみ
| 所属 | 成績 | 複勝率 |
|---|---|---|
| JRA栗東 | 9-6-7-20 | 52.4% |
| JRA美浦 | 0-2-2-10 | 28.6% |
| 船橋 | 1-1-1-9 | 25% |
| 川崎 | 0-1-0-9 | 10% |
| 大井・浦和 | 0-0-0-19 | 0% |
勝ち馬10頭のうち9頭が栗東所属。地方勢で勝ったのは2021年のカジノフォンテン(船橋)だけでした。関西馬のダート王道路線(チャンピオンズカップ→東京大賞典→川崎記念)を歩んできた馬が、そのまま結果を出す舞台でした。
前走ローテ:東京大賞典組が中心
| 前走 | 成績 | 複勝率 |
|---|---|---|
| 東京大賞典 | 6-4-2-14 | 46.2% |
| チャンピオンズカップ | 2-1-1-4 | 50% |
| 名古屋グランプリ | 1-0-4-6 | 45.5% |
| 報知オールスターカップ | 0-2-0-11 | 15.4% |
年末の大井・東京大賞典からの直行組が6勝。冬開催だった当時は「暮れの大一番を勝った馬が、年明け最初のJpnIも取る」という流れが王道でした。
血統:キングカメハメハ産駒が6勝
父キングカメハメハの産駒は[6-0-2-1]で複勝率88.9%。歴代でも最多勝利種牡馬(6勝)に数えられます。枠順は大きな偏りがなく(複勝率は1枠40%が最高)、年齢は5歳が5勝・7歳が3勝。8歳以上は複勝率8.7%と苦戦していました(この傾向は後述の通り、4月移行後に崩れます)。
4月移行後の変化(2023〜2026年)
2024年から開催が4月上旬のナイターに移りました。直近4年を見ると、傾向の「骨格」は残りつつも、冬時代のセオリーがそのままでは通用しなくなっています。
2023年:ウシュバテソーロが王道ローテで快勝
東京大賞典→川崎記念の連勝は移行直前も健在でした。その後ドバイワールドカップまで制した馬ですから、この年のレベルは別格でした。
2024年:7番人気・地元川崎のライトウォーリアが波乱を演出
4月移行の初年度、いきなり7番人気のライトウォーリア(川崎所属)が優勝。地元・川崎所属馬の優勝は2004年のエスプリシーズ以来、20年ぶりでした。冬時代は「7番人気以下の優勝ゼロ・地方勢は船橋の1勝だけ」だったことを思うと、象徴的な結果です。
2025年:8歳メイショウハリオが優勝、高齢馬の台頭
2024年は7歳、2025年は8歳が勝ちました。旧データでは「8歳以上は複勝率8.7%」と切り捨て対象だった世代が連勝。施行時期が春に移り、フェブラリーステークスやサウジカップデーからのローテーションも組めるようになったことで、実績のある古馬が力を出しやすい舞台に変わってきた印象です。
2026年:カゼノランナーの逃げ切り
2026年はカゼノランナーが終始先頭の逃げ切り勝ち。4コーナーを好位で回る馬が強いという脚質の骨格は、4月開催になっても変わっていません。後方一気の馬は、引き続き割り引いて考えたいところです。
まとめると、「人気上位+先行+JRA実績馬」という大枠は不変。ただし「1番人気は鉄板」「高齢馬は消し」「地方馬は勝てない」という冬時代の決め打ちは、移行後の4年でいずれも崩れています。次回はこの変化を踏まえて組み立てたいレースです。
川崎2100mという舞台
川崎競馬場は1周1200mの小回りで、2100m戦はコーナーを6回回ります。経済コースを回れる内枠と、早めに好位を取れる先行力がそのまま武器になるコースです。コース全体の特徴は川崎競馬場のコース特徴と攻略法にまとめています。
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